この不整形な割肌の石を…

この厚みの違う石を…

バサと呼ばれる砂とセメントだけで平らに貼っていく…
昔ながらの工法です。

マニュアルはない…
指先と経験だけが成し得ていく、建築の醍醐味です。

○○大理石￥●●●●/ｍ2　施工費￥●●●●/ｍ2って見積もりに書いてあっても、この感覚と経験と精度は見積もりの金額には表現されることはありません。
本物は値段と腕。
見積もりの段階では皆さん金額は比べますが、あまり腕を比べません。
でも、そこが後で後悔してしまう落とし穴です。
本物ほど、商品だけでなく施工する魔術師さんの仕草も美しいモノです。
そして良いモノを創るほどに時間も必要です。
工業製品をなるべく見せない様に、建築して行きたい…
石や石膏、鉄や木は、工業製品と違って一つずつが微妙に違うからこそ、風合いがあって存在感がある。
共鳴してくれる職人さん達に今日も感謝です。

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今日から玄関・ポーチの石工事が始まりました。
スパニッシュ様式の瓦と合う様に、とても珍しい”赤砂岩”を探しました。
おそらく日本にはもう無いんじゃないかなぁ…
そしてこの石は割肌・岩肌と言って表面が割れた凹凸をしているので、厚みが30-45ｍｍとバラバラなのです。
それが、とてもいい風合い、自然石の味なのですが、じゃあどうやって平らに貼るのか…？
そして彼は”石の魔術師Mさん”です。
シンガポールのセントーサ島に出来たカジノ”リゾートワールド”の9万平米のうち2万平米の石工事の総責任者として2年半シンガポールに在住した、言わずと知れた石業界の本当の魔術師です。
そんなメジャー級の魔術師が私の拘りの家創りに力を貸してくれました。
もちろん、私の兄貴分と慕うこの魔術師の親方あっての事です。

建築は人なくしては出来ません。
私は本当に素晴らしい職人さん達に囲まれています。
本当に感謝です。
なぜこの赤砂岩に拘ったのか…？
完成をお楽しみに。

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瓦屋根の家は特に、雨樋を付けると瓦が死んでしまう…
でも雨樋が無いと、雨が落ちてしまう…
なら、雨水が垂れても問題ない設計をすればいい。
それは次回説明します。笑

よくS型瓦はプロバンス様式やスパニッシュ様式にマッチする…と言われます。
だけど、雨樋を付けたらその瓦のS方の曲線が見えなくなってしまうのです。
だからこの瓦の曲線が見えるように雨樋を付けていません。
そして破風も良く見ると塗り壁です!
はい、工業製品の破風じゃ台無しですから。笑
大分仕上がって来ました。
お楽しみに。

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