バロック建築の家34-夜景1

夜景1_400
足場が取れました。
やっと外観を眺める事が出来ました。
今日の作業も遅くなり・・・
ハロゲンを点けて職人さん達と残業をし出した途端・・・
幻想的な建物が浮かび上がりました。
自分で言うのはおこがましいですが、この光と影が創りたかったのです。

陰影に現されるディティールは、奥行き感があって絶妙です
なんか・・・
拘り続けた細かいディティールが、この瞬間に花が咲いたような気がしました。

もうじきです。
完成したらきちんとご紹介します。

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バロック建築の家33-思い1

想い_400
2階が玄関となるポーチの写真です。
このアングルから見えるディティールは私が最も拘った建築の大きな、そして大切な1箇所です。
図面にはこんな感じのディティールを描きました。
でも実際は図面とはまったく違う大きさ、デザインのディティールを手書きでデザインを起こし創った箇所の一つです。

家って3次元な建物なのです。
立面図の2次元でバランスが良くても、見上げてみたり、見下ろして見たりすると立面図様には見えません。
何故なら、立面図の様に宙に浮いて平行に建築物を見る事は出来ないからです。
道路から家を見上げると、立面図とは角度が違って見えます。
それが本当に見える家の姿なのです。

だから何度も下から見上げ、各箇所のディティールのサンプルをあてがい・・・
もっと大きくするか、もっと下げるか、もっと陰影をつけるか・・・
誰にも相談できず、誰にも解ってもらえず、だけどそれが設計をした者の使命と思い、会社に戻って図面を描いては次の日また現場で確認をして、何度も何度もデザインを起こしなおした私の最も思い入れのある建築の一部です。
どんなに試行錯誤をしたとしても、人はそれぞれ感覚も趣味も趣向も違います。
結果を出さない限り、創らない限りお施主様は判断する事が出来ません。
当たり前です。
だからこそ、応えの見えない答えを出す為に努力するのですが、本当に悩まされます。
それが建築なんだと思いますが。
建築って本当に難しいです。

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バロック建築の家32-ユーロプラストのリアリティ2

ユーロプラストのリアリティ3_400
窓のケーシングと庇のアップです。
バロック時代の建築物の洋書からデザインを起こし、これらのパーツを作りました。
壁と一体感を出す為に、同じユーロプラストをケーシングと庇にも左官コテで薄く塗りながら仕上げました。
ユーロプラストには白セメント=石灰が混ざっているのです。
所謂、漆喰やモルタルの原材料です。
風化した石灰・石膏の建築を再現するのが目的です。
本当に難しいなぁと思いながら、大切だと思うこと。
それはディティールだけでなく素材感を伴わせること。

それをこの建築で経験させて頂いています。

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