今年唯一の作品-引出しのレール

底で受けているレール
引出しのレールって・・・
ヨーロッパのメーカーならいいと思っていませんか?

確かにそうなんですが・・・
ヨーロッパのレールメーカーにも予算によってグレードがあります。
写真は最高級グレードのアンダーマウント式。
つまり引き出しの底板で受けているレールです。
この2本のレールが引き出しの荷重を全て受けているので
頑丈でないと長持ちしません。
10kg以上の重さに耐えるその秘訣は・・・
角パイプのレール
レールが角パイプで出来ているんです
車のボディもそうですが、平らな板は強度が無いですが、
曲げて折って成型すると強度が強くなります。
角パイプで底板で受けているレール。
これがヨーロッパのレールの中でも最高グレードです。

下記の写真の様なレール見たことありませんか?
これらはレールが引き出しの横についているので、加重に弱いのです。
レールを留めている15mm程度のビスで引出しを持たせているので、
重たいものを入れすぎるとビスがモゲてしまい、引出しの脱落に・・・
サイドレールのMETABOX
これはサイドレールのMETABOX。
滑りも良くないんですよね。
サイドレールのSTANDERD
サイドレールのSTANDERD。
木屑の粉末を糊で固めたメラミン材の引き出しなのでビスがあまり効きません。
もちろん滑りも良くないし、コストダウンのローグレードなので長持ちしないでしょう。
底で受けていないレール
引出しの角で受けているレール。
これもよくありますが、底板で受けていないので、荷重に耐え切れません。
これ全てヨーロッパのBlum=ブルームという最高級レールメーカーのモノです。
ヨーロッパのブルーム社のレールが一番有名なのですが、
コストに応じてグレードがあるのです。
引出しの最高級仕様は
ボックスがTANDEM=無垢材でビスを一切使わずダボで組んである。
強度・乾燥に優れ・静電気も起きないし錆びない。
レールが角パイプで引出しの底板で全荷重を受けている。
かつ背板まで引き出せる事です。

日本のキッチンの多くの引出しは
コストダウンを図り、耐久性や滑りが良くないものが多いのです。
海外のキッチンも同様です。
扉だけがキッチンじゃないんです。
そして、それに加えて静かに閉まる機能が付加されるようになりました。
今年もあと1日ですね。
宜しかったらポチッと3件お願いします
面倒くさくてすみません

いつも読んで頂きありがとうございます。
下記サイトにもたくさんの方のブログが紹介されています。
ぜひご参考にして下さい。

にほんブログ村 住まいブログ 輸入住宅(業者)へ


今年唯一の作品-無垢の引出しって?


デザインと同じように機能も気になると思います。
引出しはTANDEM=タンデムと呼ばれる最高級グレードです。
最高級の理由は・・・
1.高級な無垢材で出来ている。
2.タッカー(ホチキス)やビスを使わずダボ組みされている。
3.フルエクステンションと呼ばれ背板まで引き出せる。
みなさん、
ホワイトのメラミン材の引き出しや
スチールの引き出しの方が汚れない・・・丈夫・・・
って思っていますよね。

引き出しのグレードは
1.TADEM=写真
2.METABOX=メタボックスと呼ばれるスチール製
3.STANDERD=ホワイトのメラミン材の引き出し
の順で評価されています。
METABOX=メタボックスは・・・
確かにスチール製なので一見汚れないように見えますが、
実はコストを下げる経済的効果で作られたのです。
見た目にはモダンで美しいですが、高級の意味ではないんです。
スチールは傷ついたら酸化して錆びてしまう弱点があります。
また、底板がメラミン材を使用されている点も弱点です。
底板とサイドのスチールの側板をビスやタッカーで固定しているので
重量に対する強度や耐久性が無垢より劣ります。
STANDERD=スタンダードは・・・
ホワイトのメラミン材がよく使用されています。
これは木屑などの粉末を糊で固めて圧縮したものに、
塩ビのコーティングをしています。
経済的には一番安いのですが色んな問題があります。
塩ビは静電気を起こすのでホコリを吸って汚れます。
よく白い板にグレーの雲の様な汚れがついていませんか?
静電気で汚れを吸ってしまうんです。
衛生的にも・・・
粉末を固めているので、表面の塩ビに傷がついて中の粉末に水が浸透したら糊が溶けてボロボロになる。
粉末の為ビスを使うと膨らんでしまって割れてしまうので
タッカー(ホチキス)留めが多く強度が弱い。
みなさん誤解していませんでしたか?
無垢材の引き出しって汚れやすいんじゃないか?
強度があるのか?って思っていた方がいらっしゃると思います。

無垢材は高級材で強度が一番強いのです。
無垢の為、ビスを使わずにダボ組出来るの利点は
連結のビスやタッカーなどが錆びる心配も無く
荷重を板全体で受けるので、一番強度があります。
確かにシミなどは付きますが、無垢の為呼吸しているので
乾燥したら元に戻ります。
他のモノは錆びたり、膨らんだり、ボロボロになってしまうのです。
無垢って言っても
お醤油をこぼしたって、すぐには染み込みませんよ。
スチールは化学変化を起こして酸化してしまいます。
傷つくのが嫌なら、中敷を敷けばいいのですが、
それは無垢もスチールもメラミンも同じです。
大切に長い間使っていきたいキッチン。
見た目と耐久性どちらを選ばれますか?
無垢材の家って評価されるのに
無垢材の引出しって誤解されているんですよね・・・
無垢材の家と同じなんですよ!

宜しかったらポチッと3件お願いします
面倒くさくてすみません

いつも読んで頂きありがとうございます。
下記サイトにもたくさんの方のブログが紹介されています。
ぜひご参考にして下さい。

にほんブログ村 住まいブログ 輸入住宅(業者)へ


今年唯一の作品-ディティール


このキッチンを創る上で、一番手を掛けたのはこのトリムワークです。
図面を作成するのが非常に詳細でした。
以前ブログにも書きましたが、トリムワークには黄金率があります。
何mm、何cmモールディングを前後させるか?
ボリューム感に対するバランスをどうするか?
これはある意味、永遠のテーマなのですが、
同じ材料(トリム・モールディング)を用意しても
デザインする人間の感性
取り付ける職人の腕
で、出来上がった形が違います。
この何十にも重なったトリムワークは
1つに出来上がったモノではありません。
1つ1つのモールディングを重ね合わせてトリムを創っていくのです。
だからトリムワークです。
西洋・米国の伝統的建築様式の魅力的な意匠の1つになると思います。
トリムワークR3
グリルを囲むトリムワークのブリッジです。
写真では分からない位の細部にもトリムワークを使用しています。
トリムワークR4
大理石のカウンターの上のキャビネットの下に回してあるモール。
これは扉を開けた時に、ドアがカウンターに擦らない為のトリムワークです。
実はトリムワークはデザインだけでなく
建築の歩止まりを解決する為に・・・
隙間を隠す為に・・・
ジョイント部を見せない様にする為に・・・
それを意匠としてデザインする技なのです。
実は日本の建築にも同じような手法はあります。
ただ、意匠が違うんですね・・・
そしてベースキャビネットに使用している柱。
トップのボリューム感に対して適度な装飾を入れてバランスをとる。
ボリューム感の黄金率も存在するはずです。
世界の建築様式の素晴らしさと
それを形にしてくれる大切な職人に感謝です。
それから・・・
輸入キッチン・輸入住宅はデザイン性だけが素晴らしいのではありません。
実は・・・
日本のメーカーが海外から影響された使い勝手も多いのです。
デザインだけで使いにくい・・・
よくそう言った誤解を持っていらっしゃる方が居るのですが、
それならば日本以外の世界の人々はみんな
使い難いキッチンを使い
住み難い住宅に住んでいるのでしょうか?

世界の建築やデザインの歴史の方が
古くて、長くて、合理的で商業主義では無いんですよ。

宜しかったらポチッと3件お願いします
面倒くさくてすみません

いつも読んで頂きありがとうございます。
下記サイトにもたくさんの方のブログが紹介されています。
ぜひご参考にして下さい。

にほんブログ村 住まいブログ 輸入住宅(業者)へ